今回は投手のステータス球速をアップさせるための取り組みについて書いていきます。
コントロールを良くするための取り組みについてはこちらから↓どうぞ
初心者へ教える!高校野球のピッチャー編1回目!コントロールを良くために取り組み。練習メニューからフォームのイメージまで解説します。
近年の高校野球の甲子園出場校のエースクラスとなると140キロ越えがゴロゴロいて、150キロ投手も珍しいものではなくなってきました。
速いストレートはそれだけでも武器になりますが、速いストレートを持っていることで変化球も効果的に活きてきます。
ここでは私が高校時代に取り組んだメニューと投球イメージを紹介します。
ちなみに私は高校入学時MAX120キロ程度だった球速がMAX140キロまで伸びました。
投手の生命線は下半身
【投手の生命線は下半身】
コントロール編でも同じように記載していますが、やはり投手に必要なことは下半身の力強さ。
ボールをリリースする際にいかに体全体の力を指先からボールへ伝えられるかが非常に重要になります。
投球動作で特に重要なのは体重移動でこれがうまくいかなければボールに力が伝えられません。
人間は同然上半身より下半身の方が力が強いです。
そして重心移動などで発生する力はただ腕を振るだけでは作り出すことの出来ない力となり、ボールの球速、重さに繋がっていきます。
それらの力をしっかり上半身⇒腕⇒指先へ伝えてこそいいボールが投げられるようになります。
球速をアップさせるための練習メニュー
ここでは、球速をアップさせるために特化した練習メニューを記載しますので、参考にして現在のメニューに足りていないものと取り入れて下さい。
スクワット
はい。皆さん嫌いな下半身のトレーニングですね。
しかし、ど―しても下半身の筋力は絶対に必要です。
投球動作は下半身から始動していき、その力を有効活用することが球速アップへの近道です。
具体的にはみなさんがイメージしているスクワットでOKですが、慣れてきたらバーベルを活用し、負荷を掛けましょう。
ただし注意してほしいのはフォームです。
- 両足を肩幅より少し広めに開きます。
- 骨盤をまっすぐに立てます。(背中を丸めないように腰を痛めます)
- 椅子に座るようにして腰を下に下げていきます。
- 腰を下げていく際に、膝がつま先よりも前に出ないように気を付けましょう。 (これがかなり重要です。膝を痛めますので、絶対守って下さい)
チューブトレーニング
チューブトレーニングは柱に巻いた柔らかいゴムチューブを利き腕で引きインナーマッスル(内側にある見えない筋肉)を鍛えるトレーニングです。
このインナーマッスルは外の目に見えてるムキムキの筋肉の数段重要です。
もちろん外側の筋肉も重要ですが、このインナーマッスルは人間の動きのキレに関連してきます。
インナーマッスルを鍛える=腕が速く振れる=速いボールが投げられるということになります。
- 利き手を90度に曲げ、ゴムチューブを持つ
- 体の外側に向かって引っ張る。これを繰り返す
これで重要なのは、負荷を掛けてはいけません。
軽すぎて意味があるのかな?と思う程度で十分です。
負荷を掛けるとインナーマッスルが鍛えられず、外側の筋力がついてしまいます。
体幹トレーニング
体全体の力を指先までリンクさせるために、体幹が必要になります。
体幹と言われるとイメージしにくいと思いますが、体の軸とイメージしてもうといいと思います。
例えば下半身や上半身を強化しても、体幹(体の軸)がブレてしまうと発生させた力を上手く伝達出来ません。
投球動作は体重移動が最も重要で流動的な動作の中で、効率よく力を伝えていくために重要です。
【プランク】やり方
まず腕と両足の4点で体を支え、背中が真っすぐなるようにし、この姿勢をまず20秒キープから始めます。毎回、最低20秒として少しづつ伸ばし、できるだけ長くキープできるようになりましょう。
さらに慣れてきたらバランスボールなどを利用するとバランス感覚も養われるため、なお効果的です。
【サイドブリッジ】
横を向き足を伸ばし、ひじを肩の真下にし、その状態のまま腰を浮かします。
【バックブリッジ】
仰向けで寝そべった状態で両足で腰を浮かします。ひざは90度になるように。
基本的な3つを紹介しましたが、体幹トレーニングは検索するともっと様々なメニューが出てきますので、トレーニングメニューとしては多く取り入れて下さい。
デッドリフト
これは太ももの裏から背中を鍛えるメニューです。
あまり聞きなれいメニューかもしれませんが、球速アップするための筋力トレーニング方法【デッドリフト】
このデッドリフトは、上半身と下半身をバランスよく効率的に鍛えられるトレーニングです。
プロの世界でも球速アップのために多くの選手が取り入れられています。
バーベルやダンベルを使用トレーニングになりますが、コツを掴んで日々の練習に取り入れたいトレーニングになります。
- バーベル、バーベルを地面におき、まっすぐ立ちます。
- 足幅は越し幅よりも少し広めにとる。
- 股関節と膝関節を曲げ上半身を45度くらいまで前傾させて両手でバーベルを持つ。
- バーベルを持った際に背中は丸めずにお尻は後ろに突き出した状態で構えます。
- この状態ができたら背中をまっすぐにしたまま、一気にバーベルを持ち上げます。
- 最後に肩甲骨を寄せるイメージをするとなお良いでしょう。
簡単に項目トレーニングメニューを記載しましたが、体幹トレーニング含め、半分以上は下半身を鍛えるためのトレーニングメニューです。
速いボールを投げたいと思った時に腕の筋肉をつけたがるかもしれませんが、それは間違いです。
全くトレーニングをしなくても良いというわけではありませんが、腕や肩などはチューブトレーニングなどの【インナーマッスルを意識して】鍛えるようにして下さい。
投球フォームのイメージについて
力の連動をイメージする
上記でもずっと記載している通り、投球動作は下半身の始動から始まります。
下記は右投げ投手のイメージで記載しますので左投げの方は手足を逆とお考え下さい。
左足を上げる⇒左足を打者側へスライドし、右足に乗った体重を打者側へ移動⇒左足を打者側へ踏み混む(膝を開かないように注意)⇒左手を前に広げながら、右腕を振り上げる(肩を開かないように注意)⇒前に出した左手を体側に引き付ける⇒腰から回転させるイメージで肩を開き一気に振りぬく(目線はミットから逸らさない)
といった具合で力の連動するイメージをしながら練習してみて下さい。
慣れてくると力が連動している時と連動されず、力が抜けている感覚が分かってくると思います。
自身の体がどういった風に動いているかを把握することはとても重要なポイントになります。
利き腕の力はすべてリリースする瞬間に注ぐ
投球動作において利き腕はリリースする瞬間までは脱力状態を維持します。(ボールが手からは落ちない最低限の力)
イメージとしては肘から先のイメージはいりません。
肘を回していき、リリースの瞬間に肘から先は現れ、指先(人差し指と中指)に全力を集めるイメージです。
分かりにくいかもしれませんが、投球動作においてリリース前から腕に力が入っているのは、最後の腕の振り抜きの邪魔でしかありません。
日ごろのキャッチボールから指先(人差し指と中指)の感覚を意識して取り組んで下さい。
以上高校生ピッチャーの球速をアップさせる練習メニューからフォームのイメージを紹介しました。
余談になりますが、マンガ【ダイヤのA】でこのリリースの瞬間について分かりやすく書かれています。
悩んでいる方は一度見てみるといい刺激を受けると思います。