エヴァンゲリオンシリーズにおいて、渚カヲルは多くの謎に包まれたキャラクターです。彼の正体と目的は、シリーズを通じて重要なテーマの一つとなっています。
そこで今回は渚カヲルについて考察していきたいと思います。
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渚カヲルの正体
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渚カヲルは、エヴァンゲリオンシリーズにおいても登場回数は少ないものの、エヴァの世界における重要な謎に深く関わる存在として描かれています。彼の発言には多くの鍵となる言葉が含まれており、エヴァの謎を解明する上で欠かせないキャラクターとなっています。
彼の正体は、シリーズを通じて第1使徒であるアダム(アダムス)であることが明らかにされています。
また、アニメ版の旧作では、彼を「最後のシ者」として紹介していました。この表記には特別な意味があり、渚の名前を「シ」と「者」に分けると、彼が「最後のシ者」であることを象徴しています。
さらに、彼の名前が「カヲル」ではなく「カオル」なのも注目すべき点です。カヲルの名前を50音で1文字ずつ前にすると、「オワリ」となります。これは彼が「最後の使徒」であることを示唆する名前となっています。
カヲルの目的
新劇場版シリーズ『序』からカヲルは登場していますが、その本格的な活動は『破』から始まりました。
彼はサードインパクトを引き起こしかけたエヴァ初号機とシンジを阻止するなど、他のキャラクターとは異なる独特の存在感を放っています。
『破』でのカヲルは、初号機を停止させた後にエヴァMark.06に乗り込んで登場し、シンジに対して「さあ、約束の時だ、碇シンジ君。今度こそ、君だけは幸せにしてみせるよ」というセリフを残しています。彼の目的は一貫して、シンジを幸せにすることでした。
しかし、最終的な結末としては、彼がシンジに望まれない形での「幸福」を押し付ける結果となってしまいました。
このような展開を受けて、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では、カヲルが実はゲンドウのクローンではないかという新たな考察も浮上してきました。
ゲンドウのクローン説
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世界がループ(円環)していることに気付いている
カヲルのセリフには、ループ世界を思わせるような引っかかる言葉が多く含まれています。特に、「また3番目とはね。変わらないな、君は」というセリフは、旧作のアニメ版でのシンジが「サードチルドレン」として、新劇場版でのシンジが「第3の少年」として描かれていることを考慮すると、非常に興味深いものとなっています。
新劇場版では、このセリフを言った時点でシンジとカヲルはまだ直接会っていない状態です。それなのにカヲルがシンジの存在を知っている理由は、エヴァンゲリオンの世界がループ(円環)している世界であり、その事実をカヲルが知っているからです。
このループの事実を知る者は限られており、ゼーレやネルフを除く多くの人々はこの事実を知らない中、カヲルはそれを知っていました。その理由として、彼の名前が【生命の書】に書かれていることが挙げられます。
【生命の書】に名前が書かれた存在は、記憶を持ったまま繰り返し同じ世界に生まれ変わるとされています。劇中でこの書に名前が記されているのはカヲルだけであり、それによって彼はループするたびに同じ記憶を保持して生きていると考えられます。
なお、ゼーレやネルフもこの【生命の書】の存在を知っている可能性があり、彼らの名前も書かれているかもしれません。しかし、作中での具体的な描写はないため、これもあくまで考察の一つとなります。
渚指令とは?
シン・エヴァンゲリオン劇場版では、シンジの精神世界内での会話で加持リョウジから『渚指令』を呼ばれていました。
加持リョウジは2重スパイとして存在しており、ゲンドウの事も指令呼びしていましたが、ミサト側の味方であると考えると、ミサト側=ヴィレではないかと考えられ、カヲルはヴィレ側の司令をもしくは、ゼーレ側の司令務めていたと考えられます。
渚指令については作中でどの組織の司令であるかは明言されておらず、憶測でしかありませんが、先述したゲンドウのクローン説があり、加持はそのことも知っているのでは?
そして、加持リョウジはカヲルが第1の使徒であり、第13の使徒であることやシンジを生命の書に名を連ねたことも知っていた。
まとめ
謎が多い渚カヲルでしたが、シンエヴァンゲリオン劇場版でかなりの謎が解明されたように感じます。
カヲルのループ説は以前からも出ていましたが、劇中で解説されたことで、これまでの意味深はセリフなどにも納得できるようになり、スッキリした部分も多かった印象です。