大人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』アニメ放送からすでに20年以上の時を経てなお人気がある同作品。
ストーリーが謎に満ちており、ファンの間で謎の部分を考察し予測する事で大いに盛り上がりを見せています。
またアニメ版と新劇場版とで途中からストーリーに違いが現れ始めた事により、パラレルワールド説やアニメ版と新劇場版が繋がっておりストーリーがループしている設など非常に面白い考察が多くあります。
この記事ではアニメ版と新劇場版の違いと新劇場版『Q』で出てきたエヴァの呪縛について考察していきたいと思います。
タイトルがアニメ版と新劇場版で異なっている
そうなんですタイトルが微妙に違っているんです。
アニメ版が『新世紀エヴァンゲリオン』なのに対して、
新劇場版は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』なんです。
新世紀エヴァンゲリオン | ヱヴァンゲリヲン新劇場版 |
©GAINAX | ©カラー |
『オ』が『ヲ』になっている箇所は気づきやすいと思いますが『エ』が『ヱ』と表記されていることに気付いた方はどれだけいたのでしょうか?
これについては、当初新劇場版はアニメ版である旧作のリメイクとして作られていたと思っていましたが、途中からストーリーが明らかにズレて来ており、全くの別作品のように描かれてきています。
この表現は新旧シリーズで異なるものだとするためにエヴァとヱヴァで表記を分けたと思われます。
また新劇場版の最新作の予告では、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』になっています。
シンが付いていたり、『ヱ』が『エ』に『ヲ』が『オ』に戻っていたり、『:||』が付いたりなどまた謎が深まっていっておりネット上では様々な憶測が飛び交っていますが、『:||』の表記について有力そうなのは、楽譜で使用されるリピートではないか?という説。
エヴァンゲリオンからヱヴァンゲリヲンになりまたエヴァンゲリオンに戻ったことと関連性もありそうですが、これは憶測の域を出ませんので、映画公開を待つしか無さそうです。
また新劇場版では『破』から『Q』の間にいきなり14年という空白の期間があいています。最新作では破からQのこの空白の14年間も描かれるのでは?とも噂されており、突然のQへの展開を補てんするのではないでしょうか。
新世紀エヴァンゲリオンとヱヴァンゲリヲン新劇場版の違い
テレビアニメとして放送された『新世紀エヴァンゲリオン』を新たな設定・ストーリーでリビルド【再構築】したのがヱヴァンゲリヲン新劇場版であり全4作品として発表されている。
新劇場版の1作目『序』の時点では細かな違いはあるものの、大筋はテレビ版の旧作と同様のストーリーで展開されていきます。
ただし2作目の『破』からは少しずつストーリーが異なってきます。
新劇場版『破』からの変更点
細かな点の変更は多いので大まかに変更があった部分を記載していきます。
- アニメ版には登場しなかった真希波・マリ・イラストリアスとうパイロットが登場
- 真希波が乗っているエヴァも初登場『仮説5号機』
- アニメ版とは違う第3の使徒
- 3の結果アニメ版と新劇場版に登場する使徒の番号がずれ出す
- アニメ版は『第〇使徒〇〇』という名前があったが、新劇場版では名前がなく『第〇の使徒』だけの表示となり、さらに細かな部分では使徒の前に『の』が付いている
- アスカの名前が変わっている(アニメ版=惣流・アスカ・ラングレー→新劇場版=式波・アスカ・ラングレー)
- 使徒に浸食されるエヴァ3号機のパイロットが違う(アニメ版=鈴原トウジ→新劇場版=アスカ)結果アスカは救命BOXのような箱に入れられている
- 使徒の数が異なる
- 真希波・マリ・イラストリアスがエヴァ2号機に搭乗し、さらに新機能『裏コード:ザ・ビースト』を使う。
- 綾波レイがエヴァ零号機ごと捕食され、第10の使徒の姿が変わる
- 捕食されたレイを救出するため初号機を覚醒させるシンジ
- ニアサードインパクトを渚カヲルが止める(カシウスの槍を使用?)
新劇場版『破』から完全にリビルド【再構築】され別物のストーリーへと変化していった。
仮設5号機 | 2号機ザ・ビースト | 第10の使徒 (零号機捕食) | 初号機覚醒 | エヴァMark.06 |
©カラー | ©カラー | ©カラー | ©カラー | ©カラー |
新劇場版『Q』からのストーリー
『破』から14年後の世界から始まり、アスカとマリが宇宙空間で初号機と思われる機体を回収するところから始まる。
14年度の世界では葛城ミサトや赤木リツコらは反ネルフ組織『ヴィレ』を結成しており敵対関係になっている。
『Q』では碇ゲンドウ率いる『ネルフ』と葛城ミサト率いる『ヴィレ』は敵対関係にあります。
大雑把にいうとサードインパクトが失敗に終わりフォースインパクトを目論むゲンドウとサードインパクトの惨劇を知りフォースインパクトを阻止しようとするミサト達といった関係。
登場キャラは皆歳を重ねていた姿で描かれていますが、エヴァパイロットであったアスカ、マリはエヴァの呪縛によって14年前の姿のままであった(アスカは左目に眼帯をした姿であり、破で使徒浸食後からどのように復活したのかについては描写されていません。)
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またネルフは使徒のような敵と零号機と綾波を繰り出してヴィレからシンジを奪還する。
しかし零号機に乗っていた綾波は『破』の時の綾波ではなかった。そして、ネルフでカヲルと出会う。自信が起こしたニアサードインパクトによって起こった惨劇と助け出したはずの綾波は存在していないという現実にシンジは自身の心を閉ざしてしまう。
しかし、カヲルから『エヴァ13号機』と『ロンギヌスの槍』と『カシウスの槍』があれば世界を作り変える事が出来る事を聞かされ、活路を見出す。
そしてダブルエントリーシステム(パイロットが2人必要)のエヴァ13号機にカヲルと共に乗り、セントラルドグマに封印されている2本の槍を手に入れに行く。
セントラルドグマのメインシャフトの結界を破り、槍を取りに行こうとするが、エヴァMark.06とリリスに刺さっている槍の形状が揃っていることに違和感を覚え作戦を中止するように促すカヲル。
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しかし、世界を元に戻したいシンジはカヲルの忠告を聞かずに、槍を抜きにいくそれでも必死に止めるカヲルの操作系を切り離して槍を抜いてしまう。
その結果リリスの体が膨張して破裂、エヴァMark.06に寄生していた?第12の使徒が活動再開。
そしてカヲルの首につけられたDSSチョーカーがパターン青(使徒)を認識し、存在しないはずの第13の使徒を感知する。
カヲルはシンジのせいではなく『第1使徒の自分が13番目に堕とされた』せいだと言う。
そして第12の使徒がコアのサイズに凝縮され、それを13号機がかみ砕く。
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そこからフォースインパクトが始まろうとする。
カヲルやアスカ、マリの活躍によってフォースインパクトを阻止することに成功する。
マリにとってせめてアスカだけは救えと13号機から強制的にエントリープラグから排出される。
場面が切り替わりエントリープラグ内で閉じこもっているシンジをアスカが無理やり引きずりだし、そこにアヤナミレイ(仮称)が合流したところで終わっている。
この場面でも少し気になるシーンがあった。
アスカが『ここじゃL結界濃度が高過ぎて助けに来れない リリンが救出に来られる位置まで移動するわよ』と言う違和感を覚えるセリフ。
なぜ人間の事をリリンと言ったのか?エヴァの呪縛によって変化があったのでは?
そのエヴァの呪縛について考察します。
エヴァの呪縛とは
『破』から『Q』の間で14年という年月が経っており登場人物はみな雰囲気が変わっていたり、子供だったキャラが成長していたりしており時間の流れを感じやすくされていましたが、エヴァパイロットであるアスカ、マリは『破』の時から年齢の変化は見られません。
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それをアスカは『エヴァの呪縛』の影響であると説明しました。
では、エヴァの呪縛とは何なのか?
これについては様々な候補があると思いますが、おそらく新劇場版Qの時点で登場するエヴァパイロットはすでに人では無くなっており、その結果歳をとることが出来なくなってしまったのではないかと思われます。
では人では無くなったとはどういう事か考察します。
Qの時点でエヴァパイロットはすでに人では無い?
呪縛の候補としては、パイロットは皆んな人では無くなっているのでは?という説。
ポイントとしては
- レイとカヲルは最初から人では無い存在として描かれています。(レイ=リリスの魂の器、カヲル=アダムの魂の器)
- エヴァンゲリオン自体は第1の使徒アダムス(新劇場版では明確に説明はされていません)と第2の使徒リリスを元に作られた人造人間である。
- シンジ、アスカ、マリは共にエヴァ搭乗時にプラグ深度をオーバーしている。
このプラグ深度というのがパイロットの安全に非常に重要な要素であり、3人ともそれを危険水域まで犯しています。
アヤナミレイ(仮称) リリスの魂 | 渚カヲル アダムの魂? |
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シンジのパターン
第10の使徒に零号機ごと綾波が捕食されてしまう。それを救おうとするもエネルギーキレで動けなくなる。
しかし、シンジの綾波を助けたいという気持ちに呼応しシンジの『綾波を返せ!!』というセリフと共に覚醒するヱヴァンゲリヲン新劇場版『破』でも人気のシーン。
その際のオペレーターの会話が次の通り
マヤ「プラグ深度180をオーバー!もう危険です」
リツコ「やめなさいシンジ君!人に戻れなくなる!」
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この時シンジの目が赤く光っています。
これはただの演出なのかそれとも秘密があるのかは謎ですが、物語のカギを握っているアダムスとリリスの魂が入っているレイ、カヲルも目が赤いように見えます。
つまりこの時点でシンジは使徒由来のエヴァのプラグ深度をオーバーしたことにより、人ではない別の生命体になった可能性がある。
アスカの場合
エヴァ3号機の起動実験の際に使徒の浸食を受けた際の本部の会話。
マヤ「プラグ深度100をオーバー!精神汚染濃度も危険域に突入!」
リツコ「引き止めて!このままでは搭乗員がヒトでなくなってしまう!」
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使徒の浸食によりプラグ深度をオーバー、また使徒からの精神汚染も受けている。
そのため、エヴァからも使徒からも影響を受けており人では無くなっている可能性がある。
アスカも目が青く光っているようにも見えますが、この時アスカ目の前で使徒が浸食してくるシーンが同じ色のためそれが映っているだけかもしれません。
マリの場合
ヱヴァンゲリヲン新劇場版『破』から突然登場したなぞのキャラ。
自由気ままで好戦的な彼女が第10の使徒を相手に見せたエヴァ2号機の新機能である裏コード『ザ・ビースト』を発動したシーンの本部の会話。
マヤ「プラグ内モニター不能!ですが…」
リツコ「おそらくプラグ深度はマイナス値。汚染区域突入もいとわないということね」
そしてマリ本人のビーストモード展開時のセリフ
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」
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通常の戦闘では第10の使徒に叶わないと悟り、自らプラグ深度を汚染区域まで突入させており、シンジとアスカ同様に人でなくなっている可能性があり。
また目は緑色に光っている。これはパイロットにより目の色が変化するのか、または搭乗したエヴァによって色が変化するのかパターンがありそうです(シンジは初号機にのり赤色に光っていた)
ちなみに『Q』の時にアスカが2号機(エヴァンゲリオン改2号機)に乗った際に『コード777』というザ・ビーストのような状態になった際にはマリ同様に右目は緑色に光っていましたが、左目(眼帯の下)は青色に光っていました。
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ただし、マリについては謎が多く登場時からすでに人でない状態である可能性も高い。
マリの謎については下で考察しています。
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