劇場版【鬼滅の刃】無限列車編で炎柱である煉獄杏寿郎を倒した上弦の参の鬼である猗窩座(あかざ)
なぜ強さにこだわるのか?人間の時の過去に何があったのかについて紹介したいと思います。
猗窩座 (あかざ)
猗窩座(あかざ)は十二鬼月の上弦の参に君臨しており上から3番目の強さを持った鬼で、強さへの執念が非常に強い。
十二鬼月についてはこちら↓
戦闘スタイルは血鬼術による【術式】を展開した武術スタイルで炎柱【煉獄杏寿郎】を倒し、水柱【冨岡義勇】と主人公【竈門炭治郎】を限界まで追い込んだ敵の中でも印象深い鬼。
強さを求める理由
猗窩座(あかざ)の人間時代の名は狛治(はくじ)と言う名で病弱な父親と二人暮らしで貧乏な暮らしをしていました。
彼が強さを求める理由それは『強くなければ持って帰ってこれないから』
家が貧しいため病弱な父に薬や栄養のあるものを食べさせるためにスリを繰り返していました。
だから『強くなければ父に薬をもって帰ってこれない』そして『強くなければ盗んだ財布を持って逃げ切れない』、『強くなければ返り討ちに遭っても勝てない』、『強くなければ奉行所に捕まって刑罰を喰らう』だと猗窩座は言っています。
実際に何度も奉行所に捕まり拷問を受けていましたが、父のためなら耐えられると思っていましたが、そんな狛治を見て自分のせいで罪を重ねる息子のために父は自殺してしまう。
父からの遺言として『真っ当に生きろ』『俺は人様から金品を奪ってまで生き永らえたくはない』『迷惑をかけて申し訳なかった』と伝えましたが、貧乏人は生きて行くことすらままならない世の中に絶望し、さらに荒れた性格となって暴れまわってしまう。
そんな中である人物と出会う。
慶蔵と恋雪との出会い
©吾峠呼世晴
父の死から世の中に絶望し暴れまわっていた狛治の前に慶蔵という男が現れる。
大人7人を素手で倒すほど凶暴だった狛治を倒す程の実力の持ち主の慶蔵は素流(そりゅう)という素手の武術の道場をやっていた武術家であった。
ただし隣の道場から嫌がらせを受けており、門下生は1人もいなかった。
慶蔵には病弱な娘【恋雪】がいた。
©吾峠呼世晴
恋雪は想像を超える程体が弱く母親は看病疲れから入水自殺をしてしまう(看病疲れというのは慶蔵の意見であり恋雪は自分が長く生きられず、娘が死ぬ姿を見たくなかったため自殺したとされる)
そんな恋雪の看病をしてもらうため狛治を道場に迎え入れた慶蔵だが、そんな慶蔵に対し狛治は『娘一人の家に罪人の俺を置いて行っていいのか?』と問うと慶蔵は『罪人のお前は先刻ボコボコにしてやっつけたら大丈夫だ!』と屈託ない笑顔を見せる。
©吾峠呼世晴
それから狛治は恋雪の看病をするようになった。恋雪の体は本当に弱かったが、もともと父親の看病に慣れていたことや人並み外れて辛抱の利く体だったことからたいしてつらくはなかった。
そんな生活が3年程続き、狛治は真っ当な人間としての生活を取り戻してきており、慶蔵から恋雪と結婚し道場を継いでほしい、恋雪もお前の事が好きなようだとの申し入れを受け入れ、父の遺言を思い出し、これから先自分の命に代えても2人を守りたいと思うようになった。
そして、花火の夜に恋雪から思いを狛治と夫婦になりたい真意を告げられ、誰よりも強くなって一生守ると恋雪に約束する。
しかし、そんな幸せもつかの間、狛治が父親の墓へ恋雪との祝言を上げる報告にいった間に隣の道場の連中が井戸に毒を入れ慶蔵と恋雪が毒殺される。
その事を知った狛治は隣の道場の67名を素手により殺害した。
荒れ切った狛治の姿はやがて鬼と呼ばれたことにより鬼舞辻と出会うことになり、十二鬼月の鬼となり猗窩座なった。
この隣道場の人間が毒を入れたという事実は単行本18巻の【設定こぼれ話】の中で登場します。
以下ネタバレ
【設定こぼれ話】
隣の道場には恋雪と同じ年頃の跡取り息子がいました。
彼は恋雪のことが好きでしたが、非常に乱暴で横柄な
性格をしており、体の弱い恋雪のことを思いやることが
できませんでした。具合が悪い恋雪を無理矢理外へ
連れ出し、恋雪が喘息の発作を起こしたのを見て
怖くなり、苦しむ恋雪を放置して逃げました。
狛治が恋雪を発見しなければ恋雪は死んでいた
所でした。
この件で慶蔵が怒り、隣の道場と素流道場は
試合をすることになりました。慶蔵が後に控えて
いましたが、十六歳の狛治が一人で九人を倒し、
今後素流道場と恋雪に関わらないと約束するよう
言いました。跡取り息子は怒って取り乱し、
木刀ではなく真剣を振り回して、狛治に斬りかかり
ました。狛治は振り下ろされる刃を側面から拳で
打ち叩き、真っ二つに折りました。
その技は狛治が一番得意な『鈴割り』という名前の技です。
その技のあまりの美しさに、隣の道場主は感動し、
負けを認め、跡取り息子の無礼を詫び、
素流道場への嫌がらせをやめました。
数年は静かでしたが、隣の道場主が亡くなって、
狛治と恋雪の結婚の話を聞きつけた跡取り息子は、
焚きつける門下生の声もあり、戦っても負けるので、
素流道場の井戸に毒を入れました。向かいに
住んでいるおばあさんが、素流道場から出ていく
跡取り息子と門下生を目撃しています。
毒を飲んでしまった後、慶蔵は恋雪を抱えて医師の
家まで血を吐きながら走りました。恋雪はすでに
亡くなっていましたが、慶蔵は亡くなるまで数時間
かかっており、長く苦しんでいます。
これが2人が毒殺された経緯でした。
あまりにも身勝手で酷い仕打ちのため狛治の気持ちにはかなり同情してしまう物があり、その後荒れ狂うのにも頷けます。
約束のために強さを求める
猗窩座となり最後は炭治郎に鬼の弱点である首をはねられるが、誰よりも強くなって一生守るという恋雪との約束だけを果たすために狛治(人間)と猗窩座(鬼)の間で揺れ動き、首を斬られても死なない生物として生まれ変わるかどうかの瀬戸際にいましたが、父や慶蔵そして恋雪が表れ『もありがとう狛治さん もう十分です』『もういいの もういいのよ』という言葉をもらい遂に人間である狛治へと戻り恋雪に対し『守ってやれなくてごめん 約束を守れなくてごめん 許してくれ』と涙ながらに訴えるシーンには涙が溢れます。
©吾峠呼世晴
まとめ
鬼の中でも印象が強い猗窩座。鬼になってまで強さを求めるその本質は大切な人を守りたい思い、守れなかった悔いからきているもののため、あれ程強大な力になったのでしょう。