「週刊少年ジャンプ」で連載され、老若男女問わず人気を博しジャンプマンガとしては珍しく人気絶頂中に完結した吾峠呼世晴による大ヒットマンガ『鬼滅の刃』。
人間を鬼にする鬼の始祖とそれを滅する【鬼殺隊】のバトルがメインのマンガであり、主人公の妹が鬼にされたことから物語が始まっていきます。
シリアスとコミカルのバランスとテンポの良いストーリーは非常に読みやすく、キャラも敵味方問わず個性豊かで読者を惹きつけるものばかり、また主人公たち鬼殺隊が使う技は【呼吸】を題材に取り入れており、子どもがマネするには持って来いの技でその人気の秘訣が伺えます。
単行本も発売と同時に即売り切れが続出し、中々手に入らないといった人気っぷりです。
今回は鬼殺隊の宿敵ともいえる鬼の中でも上位の12人である十二鬼月について紹介したいと思います。
多少ネタバレも含んでいますのでご了承下さい。
十二鬼月
十二鬼月とはいったい何か?ということから。一部抜粋して画像を添付していますが、鬼の始祖・鬼舞辻無惨が鬼にした人々の中から特に強力な力を有している12名の鬼の事を十二鬼月と呼ばれます。
©吾峠呼世晴/集英社
十二鬼月の中でも大きく2つに階級が分かれており、上位6名を【上弦の鬼】、下位6名を【下弦の鬼】と呼ばれています。上弦の鬼は下弦の鬼と比較しても格段に強さが上で、その強さは過去100年において鬼殺隊の誰にも負けていないとの事でその強さは少なくとも柱3人分の強さだという事です。それと比べて下弦の鬼は頻繁に鬼殺隊に敗北しており、何度も入れ替わりがあるため、十二鬼月の実質的な戦力は上弦の6名が担っている状態です。
上弦、下弦ともに1~6(1:壱、2:弐、3:参、4:̪肆、5:伍、6:陸)の番号が振られており、そのまま強さの序列になっている。この番号は【入れ替わりの血戦】で決まります。一対一の戦いを申し込んで勝利した方が「上の数字」を名乗ることが可能。
また、見た目にも上弦と下弦の鬼に違いがあり、上弦は両目に【上弦】と【数字】が刻まれており、下弦は片目に【下と数字】が刻まれているのが特徴です。
下弦の鬼
下弦の鬼の6名を紹介。
メンバーは下弦の壱は【魘夢(えんむ)】、下弦の弐は【轆轤(ろくろ)】、下弦の参は【病葉(わくらば)】、下弦の肆は【零余子(むかこ)】、下弦の伍は【累(るい)】、下弦の陸は【釜鵺(かまぬえ)】
©吾峠呼世晴/集英社
前述で上弦に比べるとその力は劣ることは間違いないが、物語上で初登場した下弦の伍の累(るい)はそれまでの他の鬼と比べ圧倒的に強く、十二鬼月の強さを見せつけるには十分な存在感を出していました。下弦の壱の魘夢(えんむ)は眠り鬼の通称をもっており、この敵にも炭治郎たちは苦戦を強いられており、炎柱の煉獄杏寿郎の助けが無ければ、勝てなかったかもしれません。
下弦の壱の魘夢(えんむ)とのストーリーは劇場版で放送される予定になっているようです。
下弦の伍が鬼殺隊に敗北したことで怒った鬼舞辻無惨によって、下弦の壱以外は制裁され殺されてしまったため、物語で活躍することはありませんでした。
上弦の鬼
十二鬼月の実質的な最高戦力の6名の鬼。
メンバーは上弦の壱【黒死牟(こくしぼう)】、上弦の弐【童磨(どうま)】、上弦の参【猗窩座(あかざ)】、上弦の肆【半天狗(はんてんぐ)】、【鳴女(なきめ)※半天狗の死亡により入れ替え】、上弦の伍【玉壺(ぎょっこ)】、上弦の陸【妓夫太郎(ぎゅうたろう)】、【獪岳(かいがく)】
上弦の肆と上弦の陸については鬼殺隊に敗北後に入れ替えがあったようです。
上弦の壱【黒死牟(こくしぼう)】
上弦の鬼の中で【最強の鬼】。
「他の上弦の鬼とは比べ物にならない」強さを持っており作中の鬼舞辻無惨の前の最後の砦にして最も手ごわい鬼であった。
©吾峠呼世晴/集英社
その強さの要因は最強の剣士であり日の呼吸を生み出した継国縁壱(つぎくに・よりいち)の双子の兄・継国厳勝(つぎくに・みちかつ)であったから。
生まれついての天才であった弟・継国縁壱への嫉妬心から鬼舞辻無惨の誘いに乗り十二鬼月となってしまった。
【月の呼吸】の使い手でそれ自体でも強い上に切られても死なない体に折れても治る刀とまさに無敵状態。霞柱の時透無一郎を圧倒し、柱最強の岩柱・悲鳴嶼行冥や風柱・不死川実弥が二人がかりでも苦戦。
ただし、時透無一郎と不死川玄弥の決死の犠牲もあって、最終的に岩柱・悲鳴嶼行冥と風柱・不死川実弥の連携プレイで黒死牟は死亡しました。死の間際にまで弟・縁壱への嫉妬心が表れていた悲しい結末となった。
©吾峠呼世晴/集英社
上弦の弐【童磨(どうま)】
「万世極楽教」と呼ばれるカルト教団の教祖。
虹色の瞳を持っていたことから、「神の声が聞こえる」と特別扱いされ、幼い頃から教祖として崇められてきたが、当の本人は一切信仰がなかった。
©吾峠呼世晴/集英社
童磨は人間として抱く感情ほぼ無く、常にひょうひょうとした性格の持ち主で掴みどころがない。鬼となったのも他の上弦に比べても遅いが上弦の3・猗窩座までトントン拍子で追い抜くほどの実力。
攻撃は扇子と氷を使った血鬼術を使用してくる。巨大な氷の観音像を具現化したり、凍てつく吹雪を扇子から発現させる。「凍てつく空気」は触れるだけで眼球が凍るほどで肺に取り込めばそれだけで窒息死してしまう程厄介なもの。
嘴平伊之助の母親や蟲柱・胡蝶しのぶの姉を殺した張本人であるため、伊之助、カナヲ、胡蝶しのぶの宿敵として登場。しかし、一足先に戦闘していた蟲柱・胡蝶しのぶは敗れ童磨に吸収されてしまうが、それが原因で童磨が敗れることとなった。
©吾峠呼世晴/集英社
上弦の参【猗窩座(あかざ)】
「術式」という必殺技を展開する主に肉弾戦を得意とする上弦の鬼。
性格も圧倒的に好戦的で強いものと戦うことが好きだが、人間時の境遇が悲惨な鬼。
©吾峠呼世晴/集英社
物語で初めて登場した上弦の鬼。圧倒的な強さをもっていた炎柱・煉獄杏寿郎を殺害した張本人。それ故に炭治郎にとっては倒すべき宿敵として位置づけられました。
「術式」という必殺技を展開する主に肉弾戦を得意するだけに圧倒的な身体能力がもたらすスピードは、「虚空を拳で打つ」だけで攻撃を相手に与えられるほど。
人間時代だった頃から身体能力は突出していたが、「貧しさ」から病気の父親を死なせてしまう。後に素流道場の達人に拾われて、恋雪という病気がちの娘に一目惚れするも、自身への仕返しのために井戸に毒を盛られたため、二人の親子は毒殺されてしまう。
©吾峠呼世晴/集英社
過去の負い目から人間の女性を食わないことを決めており、上弦の参から上へあがれなかった原因にもなっている。
物語上で絶望感を初めて突きつけた鬼の一人。
上弦の肆【半天狗(はんてんぐ)】
一見すると強そうには思えず、常におどおどした鬼。
能力は「新たな鬼を具現化(分身)する」ことで追い込まれるほど強い鬼を具現化する。
©吾峠呼世晴/集英社
初登場時から常に怯えており、非常にネガティブなキャラ。しかし、追い詰められる程「新たな鬼を具現化(分身)する」能力により強い鬼を具現化してくる。
増えてくる鬼は喜怒哀楽にちなんだ名の鬼が出現してくるが、それぞれが異なる武器と能力を有している。
それらの鬼が全て合わさった物が最強の分身である【憎珀天(ぞうはくてん)】体のサイズは小さくなるものの全ての技のパワーや身体能力など全てが向上し、巨大な石の龍を具現化して攻撃してくる。
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しかし、あくまでも半天狗の本体は拳ひとつ分の大きさで分身体の体の中に隠れたりする上に首が簡単に切り落とせない程の防御力もありかなり厄介な敵であった。
上弦の肆【鳴女(なきめ)】
半天狗の死亡後に急遽上弦の肆の座についた鬼。
血鬼術は「亜空間を操る能力」も持っている。
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直接の戦闘描写はありませんが、四方八方に亜空間を操るやっかい能力に恋柱の甘露寺蜜璃と蛇柱の伊黒小芭内は苦戦を強いられておりました。
最後は愈史郎に視界を奪われて倒される。
下弦の鬼が初めて一挙にまとめて登場した際や上弦の鬼を集めた際にも登場していたため、その能力の便利さによって鬼舞辻無惨のお気に入りであったことが伺える。
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上弦の伍【玉壺(ぎょっこ)】
異形な姿形をした鬼。
普段は「壺(ツボ)」の中に入って活動している上弦の鬼
©吾峠呼世晴/集英社
玉壺は見た目も特徴的で目の位置は左右ではなく、上下に目の玉が付いおり口も二つあるなど、上弦の鬼の中でも異形。
「情報収集能力」や「探知探索能力」に長けてる上弦の鬼。
玉壺本当の姿は半魚人で、その肉体から繰り出されるスピードと圧倒的な腕力からの攻撃は強力そのもの。
能力は「触れたものをすべて醜い(愛くるしい)鮮魚に変える能力」。あらゆる物体や生物の能力を奪うことで、自身の手玉として扱えることが強み。
人間や鬼を合体させては自らの美的センスに惚れ惚れするなど、さながら芸術家気質であり、これを馬鹿にされるとぶち切れる。
©吾峠呼世晴/集英社
上弦の陸【妓夫太郎(ぎゅうたろう)】
妹の「堕姫(だっき)」と共に戦う鬼。
毒が塗られた武器は2本の巨大ガマで戦う。
©吾峠呼世晴/集英社
当初は妹の堕姫(だっき)が上弦の陸の鬼であると思っていたが、堕姫追い込まれたことで兄の妓夫太郎(ぎゅうたろう)が登場して、本来の強さを発揮する。
強さは妓夫太郎の方が上で、戦闘においては堕姫が足を引っ張ることがあり、結果的にはそれが敗因となり、音柱・宇髄天元と主人公・竈門炭治郎たちに敗れることとなる。
妓夫太郎(ぎゅうたろう)は人間時に売春街で育っており、その醜い容姿のせいもあり壮絶なイジメを受けて育ってきたため社会に対する憎悪を募らせるいた。。しかし、容姿端麗であった妹の「堕姫(だっき)」の存在がけは自分の誇りであった。
しかし、生まれ育った環境が悪く人間時の二人は不憫な最期を遂げそうな時に上弦の弐・童磨に鬼となることで救われることになった。
猗窩座(あかざ)とならんで、かわいそうな鬼であった。
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上弦の陸【獪岳(かいがく)】
妓夫太郎死後の上弦の6は空席状態の後釜にいつも間にか座っていた鬼。
我妻善逸の兄弟子の剣士で雷の呼吸を使う元柱の祖父の下で育った。
©吾峠呼世晴/集英社
獪岳はもともと我妻善逸の兄弟子の剣士であり、雷の呼吸を使う元柱の祖父の下で育てあられ、善逸と互いにいがみ合う仲であった。
剣士としての才能に恵まれていおり、雷の呼吸を使いこなすが、壱ノ型だけが使えなかった。反対に善逸は壱ノ型しか使えかった。
そこで二人を雷の呼吸の後継者にと祖父は考えたが、獪岳はそれが気に入らなかった。そんな中、獪岳は上弦の壱・黒死牟と出会ってしまい、そこで半ば命乞いするカタチで獪岳は鬼と化した。
善逸との決戦になるが、最終的に善逸が【漆ノ型:火雷神】を会得したことで敗れてしまう。
©吾峠呼世晴/集英社
鬼殺隊についてはこちらで紹介していますので参考どうぞ