シャンクスといえば、『ワンピース』の第1巻に登場し、ルフィが海賊になるきっかけを与えてくれた友人であり、命の危機を救ってくれた恩人でもあります。彼は左腕を犠牲にしてまでもルフィを助けました。
海の落ちたルフィは近海のヌシに食われるかという瞬間シャンクスが助けにはいるが、その後「シャンクス、腕が!!!」となくルフィに対して、「安いもんだ、腕の一本くらい、無事でよかった」と我が身を犠牲にしたてルフィを守った名シーンですが、ファンの中で1つの謎を残しております。
それは、10年後のルフィの旅立ちの日、因縁の近海のヌシが再びルフィの前に姿を現したが、成長したルフィはゴムゴムにピストル一発で打ち倒しました。
10年の月日で強くなり少しはシャンクスに近づけたような描写かもしれませんが、ルフィが幼少期の時点でのシャンクスの懸賞金は『10億ベリー』の大海賊。(映画FILM REDより)
現在の公開されているシャンクスの懸賞金『40億ベリ―』と比べると、見劣りするかもしれませんが、当時でも圧倒的実力を持っていたことは間違いなく、少なくとも腕を食われたあとでも近海のヌシに対して覇王色の覇気らしき攻撃をしていたことから、瞬殺できる実力はあったのではないかと想像できます。
では、なぜ近海のヌシにシャンクスは腕を取られてしまったのでしょうか?
いくつか考えてみました。
①近海のヌシに対抗する力がなかった、弱っていた
まずは、当時の時点で近海のヌシに対抗する力がなかった、あるいは一時的に弱っていた、と言う事です。
そもそもあの時間、シャンクスは何を求めて1年間もココヤシ村周辺に滞在していたのか?新世界と比べると、その地域は穏やかで重要なものがないような場所でした。なぜ彼がそこに長期間滞在したのかは不明です。
一つの可能性として、シャンクスがその時点で大きなダメージを負っていたまたは闘能力が一時的に低下していた可能性が考えられます。
当時、今のような覇王色の覇気を完全に使いこなせていなかった可能性もありますが、近海のヌシ程度ならば瞬間的に気絶させることができる実力は持っていたはずです。しかし、近海のヌシを怯えさせる程度の力しか発揮しなかったことから、あらゆる能力において弱体化が起こっていた可能性も考えられます。
また、この時期には一度も戦闘を行っていなかったことから、彼の体力が低下していた可能性もあります。
このような状況下では、ルフィを守るためには左腕を犠牲にする必要があったのかもしれません。これは、友情に満ちたシャンクスらしい行動と言えるでしょう。
②海の過酷さ海賊の厳しさを伝えたかった
もう一つの説として、ルフィをわざとピンチに陥らせて、それを自分を犠牲にする事で庇う事で、ルフィに海賊の厳しさ、そして覚悟の必要性を伝えた。
意外な見方になりますが、このようにすればいくつかの事柄が説明できます。
そもそもあのシャンクス一味が簡単にルフィをヒグマにさらわれるという失態を犯すことが不思議です。シャンクスは友情を重んじる海賊であり、友人を守ることが彼らの最優先事項です。したがって、彼らがルフィを救うべき相手から目を背けることは考えにくいです。
また、当時のシャンクスは覇王色の覇気を駆使しているはずで、近海のヌシを気絶させるのは容易なはずで、無傷でルフィを救えたはず。
このような失態が続くことから、シャンクスが腕を失うという悲劇を起こすことを意図的に計画した可能性も考えられます。
腕を失った経緯を白ひげにこのように説明していました。
白ひげ:『おめえほどの男が東の海で腕一本落として帰ってきたときは誰もが驚いたもんだ』
白ひげ:『どんな敵にくれてやったんだ、その左腕』
シャンクス:『新しい時代に懸けてきた』
ルフィはロジャーと同じく「海賊王になる」と発言した男であり、自身の親の様な存在と同じ発言をする、新しい時代に懸けるという目的の為なら、左腕すら安い、という考えからの行動だった、とも考えられます。
③とっさの行動で助けることを最優先にした
間一髪の瞬間でのとっさに取った行動であり、敵を気絶させることよりも仲間を救う事を最優先にした判断だったため、友達の為なら自分を犠牲にするシャンクスが最初に思い付きそうな策ですね。
④ニカの暴走に巻き込まれた
そして最後は最近覚醒したルフィの新形態『ニカ』が出現したことによりファンの間で考察されているものになります。
ルフィが命の危機に直面したことで、ニカが制御を失い、そのニカを抑えるために腕を犠牲にした可能性があります。
当時シャンクスの懸賞金は10億ベリーと公表されており、彼が近海の生物に腕を奪われるのは考えにくいでしょう。したがって、彼が圧倒的な強敵との戦いで腕を失ったと推測されます。また、ゾオン系の悪魔の実を未熟な体で覚醒させた場合、暴走する可能性があるため、ニカが制御不能になり、それがシャンクスの腕を失わせた原因だと考えられます。